「この仕事、作業を終わらせないといけないのにほかのことを考えてしまって集中できない」
これはビジネスマンや学生など多くの方が持つ悩みですが、原因をつかむことさえできれば誰でも簡単に解決できるようになります。
当記事では科学的根拠や働きながら筋トレや副業を継続している私の経験をもとに、集中を妨げる原因を明確にし、「どんな人でも集中力を維持し続けるための方法」を紹介します。
科学的根拠や働きながら筋トレや副業を1年以上継続している私の経験をもとにしており、再現性も十分あります。また、原因解明につながる自己分析ツールもありますので「集中力が続かない」悩みを抱えている方はぜひ使ってみてください。
もくじ
- 集中し続けるのは難しい
- 集中を妨げる5つの原因
- 自己分析をしてみよう
- 原因に合った解決策を選ぼう
集中し続けるのは難しい
人間の集中力は15~90分
人間の集中力の持続時間は、一般的に15~90分とされており、短時間の高い集中力は15分程度、深い集中状態を継続するのは90分が限界だとされています。私の場合だと90分も持たないことが多いです。学生だった頃は、授業が90分だったため、最初の30~60分はしっかりと記憶できていても、最後の部分の内容は集中力が落ちて眠気などによりほぼ忘れてしまっていることが多かったです。それだけ1回に集中できる時間は限られているのです。
増え続ける情報に振り回される人々
スマートフォンやPCが必須の状態となり、私たちは様々な情報が手軽に手に入れられる便利な時代を生きています。その反面、毎日のようにスマホに送られてくるSNSの通知や、新しい商品・サービスの新情報がシャワーのように降り注ぎ、常に様々な情報とつながっている状態でもあるのです。そのため、大量の情報に注意をとられ、一つのことに集中するのが難しくなっているが現状です。
集中を妨げる5つの原因
マルチタスク
取り組まなければいけないことは1つとは限りません。多くの方が複数のやらなければいけないことを抱えています。そのときにやってしまうのが同時並行で作業を行うマルチタスクです。スタンフォード大学の研究では、複数の作業を同時に行う人々は、注意力や記憶力が低下し、作業効率が悪化する1ことが示されています。様々なことを同時に取り組むとやった気になるだけで結局は非効率になってしまうのです。
スマホ(デジタルデバイス)
スマートフォンやPCによって集中が途切れてしまうのは想像しやすいと思います。スマホの通知音やSNSの更新などは代表的なものです。テキサス大学のオースティン校の研究によれば、スマホが視界にあるだけで認知能力が低下2してしまうという結果も出ています。集中して取り組まなければいけない作業があってもスマホがあるだけで注意力を奪われてしまい、意識がスマホに向いてしまうのです。
雑音
脳の情報処理能力が限られているため、不要な音は作業に必要な認知リソースを奪ってしまいます。特に意味のある音声や予測できない音は無意識に処理しようとするのに加え、その内容を解釈しようとするため、本来集中したいタスクに使うべき力が分散してしまうのです。私も要感じるのですが、カフェやオープンスペースでの仕事などでいまいち集中しきれないのはそのためです。
室温・湿度
室温や湿度も集中力に影響を与えています。一般的に22~25℃前後が人間の体温調節に余計なエネルギーを消費せず、農が作業に集中できる温度だといわれています。また、湿度だと35%以下(乾燥)は注意力が低下しやすかったり、70%以上(多湿)になると不快感を増加させます。そのため適切な室温・湿度よりも離れた環境での作業では、余計なエネルギーや不快感の増加によって集中力や注意力が低下してしまう恐れがあるのです。
散らかった作業場
プリンストン大学の研究3では、散らかった環境が視覚的な刺激を増加させ、認知リソースを消耗し、集中力や生産性を低下させることが示されています。つまり散らかった状態だと脳が不要な情報を処理しようとしてしまい、本来使うべきタイミングに集中力を発揮できないという事態が起きてしまうというわけです。また、整理された環境では、集中力と情報処理能力が向上することも確認されています。
自己分析をしてみよう
以下に簡単な集中力チェックリストを作成しましたので試してみてください。
ここでは現状の集中力がどのような状態にあるのかを認識することが目的です。
対処法については別の記事にて詳しく解説していますのでそちらを御覧ください!
原因 | 質問 | 回答 |
---|---|---|
スマホ | 作業中にスマホの通知が来る頻度 | 頻繁/時々/ほとんどない |
作業中にスマホを触ってしまう時間 | ~分 | |
スマホを視界から外しているか | はい/いいえ | |
マルチタスク | 同時に複数作業をしているか | はい/時々/いいえ |
雑音 | 作業中に気が散る音があるか (話し声・生活音等) | 頻繁/時々/ほとんどない |
雑音が気になる時、対策をとっているか(耳栓・ホワイトノイズ等) | はい/いいえ | |
室温・湿度 | 作業場所の室温は快適か (目安:22~25℃) | はい/いいえ |
湿度は保たれているか(40~60%) | はい/いいえ | |
作業場の状況 | 不要なものが散らかっていないか | はい/いいえ |
定期的に整理しているか | はい/いいえ |
原因に合った解決策を!
集中力を妨げる原因として、スマホ、マルチタスク、雑音、室温・湿度、散らかった作業場の5つを挙げました。
また自己分析をすることで今何をしなければならないのかがざっくり見つけることができたのではないでしょうか。これらはそれぞれ異なる特性を持ちながらも、私たちの集中力に大きな影響を与えています。
最後に内容をおさらいしましょう!
・マルチタスク
・スマホ(デジタルデバイス)
・雑音
・室温・湿度
・散らかった作業場
脚注
- 「スタンフォード大学の研究成果:重度のマルチタスク作業者はパフォーマンスが低下する」
https://www.infoq.com/jp/news/2009/09/study-multitasking-performance/?utm_source=chatgpt.com
(2025年1月4日閲覧) ↩︎ - 「Brain Drain: The Mere Presence of One’s Own Smartphone Reduces Available Cognitive Capacity」
https://www.journals.uchicago.edu/doi/full/10.1086/691462 (2025年1月4日閲覧) ↩︎ - [Interactions of Top-Down and Bottom-Up Mechanisms in Human Visual Cortex」
https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC3072218/(2025年1月4日閲覧) ↩︎
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